2010-11-02

支援の旅(90)参加者の声2

2回目は佐々木 あかねさんです。今年初参加。ハノイのブンヴォーが気に入ってしまいましたね。いつか。フーリーのブンヴォーをご馳走しますね。
筆者;ニンビン省海苔巻き講習会で
支援の旅を終えて 10月25日拝受

私の“ベトナムさわやか支援隊”の旅の始まりは、「来年参加してみたら?」という、2009年この旅に参加された奥井さんの一言からでした。

支援隊の活動内容を聞いていた私は、何らかの形で自分も参加したいと思い募金を申し出たところ、「現地に行って現状を直接見て知ることも大切なことだから」と勧められ、
“それじゃぁよし!来年参加するぞ!”と決めたのでした。

しかし、実際その時の私は、ベトナム戦争のことは過去のことと思っており枯れ葉剤被害の現状については、ほとんど何も知識がありませんでした。

そしてこの活動の中で一体自分に何ができるのかまったく分からず現地で日本からの参加者のみなさんにお会いするまで不安だったのを覚えています。

8月14日冬のシドニーからベトナム入りした私は、その湿気と暑さに一日で疲れてしまいました。
 そして8月15日ハノイ空港で日本からの参加者のみなさんと合流、挨拶もそこそこに翌日行われる風船アートの練習や眼科検診の説明などを受けました。

しかし風船アートがなかなかうまく作れず、検診の行い方も初めてのことなので頭では理解しているものの実際できるのかとても不安でしたが、旅が始まったらもうあとはノンストップ!毎日があっという間に過ぎていきました。

支援の旅の中で最も印象に残っているのは枯れ葉剤の影響を受け脳性麻痺になったお嬢さんを持つグエン・ティ・タインさんとの出会いです。
薄暗く決して広いとは言えない部屋のベッドにタインさんのお嬢さんレ・フエンさんが横たわっていました。

その横で北村 元さんがタインさんと面談をされていました。

北村さんがいくつかレ・フエンさんやご家族に関する質問をした後「お母さんご自身痛いところや悪いところはないですか?」

と伺ったところそれまで質問に淡々と答えていたタインさんが、突然泣き出され、しばらく話ができない状態でした。

この時お母さんタインさんが抱えるたくさんの不安が伝わってきた気がします。

そしてこの不安はタインさんだけではなく、枯れ葉剤被害を受けた方やそのご家族みなさんが抱えている不安だと思います。

経済的にも楽ではない生活の中、ご家族の介護をされ、さらにご自身が介護できなくなった時のお子さんの行く末に不安を感じています。

そしてどこまでこの被害が続いていくのか分からない不安もあると思います。

私達にこの現状を急激に変えられる力はないと思います。

でも私達が今できることのひとつが、話を聞き、現状を知り、共感するということではないでしょうか?

支援の旅を終えた今、少しでも多くのひとにベトナム枯れ葉剤被害の現状を知ってもらえるよう旅で見てきたことを知人に話したり、また“愛のベトナムさわやか支援隊”のブログを紹介したりしています。

そうやってベトナム枯れ葉剤被害の現状を知る機会が、自分の周りの人にも少しづつでも増えていくといいなと思っています。

佐々木 あかね
筆者:ハノイ友好村で
【佐々木あかねさんへ】たくさんのご協力ありがとうございました。夜中の奨学金の袋詰め、写真の封筒詰め・・舞台裏の仕事を引き受けて下さり、助かりました。そしてなにより、海苔巻き教室は大成功でした。人の笑顔がいっぱい作れました。とても良い思い出でした。お礼を申し上げます。来年も豆絞り・・法被も用意しましょうか?頼みます。北村
(つづく)Posted by Picasa

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