2009-10-12

支援隊ツアー09(45) ニンビン省1

8月22日の早朝から、落雷を伴ったひどい雨が、首都ハノイをたっぷりと濡らしました。支援隊の本隊が来る前日の8月15日の雷雨もすごかった。なにしろタクシーが歩道に乗り上げてくれて、客である私を家の中に入れようとしてくれたくらいです。水はけの悪いハノイは、一気に道路冠水です。朝食が終わっても、なかなかやみません。
7時半の出発時間でも、かなりの雨量でした。国道1号線は、水上交通となります。
こういう時は、「ニンビン省は晴れ」と決めて出発するに限ります。昨年と同じバスの運転手さん。慎重運転のドライバーなので安心です。それに、一緒になって、私たちの中に入ってくれる方です。

ニンビン省に近づくにつれて、雨は完全にやみました。「やったぜぇ~、おのおの方・・」 

バスは国道1号線沿いのビルで止まりました。そこに、元気な方々が待っていました。ニンビン省の559部隊を中心にした元女性兵士の方々。初めて会う方もいます。馴染みの顔もいれば、顔なじみでも出席できなかった方もいます。単なる家事でこられなかったのでしょうか? 病気でないことを祈ります。とても、気になります。心配はつきません。枯れ葉剤の被害者の場合は、いつも一期一会を覚悟しています。でも、うれしいです。ビンさんが、あちこち声をかけてくださったからこそ、こんなに集(つど)って下さったと思うのです。

うれしくなって、コラージュにしてしまいました。 7年ほどニンビンに通ったことで、少しは依怙依託となって、信頼の礎が築けたのかなとも思いました。すべての人が「縁」でつながっています。「自他彼此の心なく 水魚の思を成し」の気持ちでお付き合いしてきましたので。
その中で、ニャンちゃんに会えたことは、これもまた、私たち支援隊にとっては、この上なくすばらしいことでした。私たちが、数年にわたって支援してきたニャンチャンの家庭です。昨年11月25日でしたか、ハノイのスイス病院の厚意で、手術してもらったそうです。手術は、楽観できませんでした。腎臓の摘出手術をしてくださった先生に大感謝。黄疸症状の顔の黄色みも、大分薄らいできました。折角この世に生を受けたのですから、とにかく、少しでも長く生きてほしいです。
そして、それだけではありません。今、16歳にして、初めて小学校に入学できました。「学校に行きたい」と思い続けてきたニャンちゃんの希望は叶ったのです。進んだ医療のおかげで、勉学の機会がめぐって来ました。
                            
一昨年激励してくれた上崎理会子ちゃん。今メルボルンですよね。昨年、応援してくれた名古 希実さん、彩香さん、見てください。元気になりましたよ。私が現役なら、30分ほどのドキュメンタリーフィルムを作りたいですね。
                            
「国語が好きです・・」「友だちもたくさん出来ました・・」「担任の先生は?」と聞くと、「ハイン先生です」
これまでは、「学校に行きたいです」というのが、精一杯。「そう、行けるといいね」とも、私は言えませんでした。
                          
でも、学校に登校できるようになったんですね。学校には、お母さんが、自転車に乗せて、通っているそうです。ニャンちゃんのアッシー君はお母さんです。お母さんも、お姉さんも、さぞうれしいと思います。
                          
ベトナムの学校は、いじめが皆無に近いとか。「遅くなった新入生」を暖かく、迎えてあげてくれていると思います。
「かばんは重いです」といいました。何が入っているの? 「教科書とボールペン」 こんな会話が出来るとは思ってもいませんでした。
                         
来年は、ニャンちゃんの学校を訪問しようかな・・と思っただけでも、大きな進歩。
最後に、ニャンちゃんは、「デザイナーになりたい」といいました。小さな若い命が、躍動を始めたといえそうです。「ニャンちゃん、遅くないよ。これからでも・・・」Posted by Picasa

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