2009-09-30

支援隊ツアー09(34) クアンガイ省奨学金3

引き締まった奨学金贈呈式だったと思います。この奨学金で、自分の使命がよりはっきりとみつかり、それに向かっていく契機になればと祈らずにはいられません。
皆さんしっかりした人たちにみえました。楽しみです。
いつか、どこかで必ず、誰かに会えると思います。そう願っていきます。
クアンガイ枯れ葉剤被害者協会のカイ会長は、ご自身、肺がんと闘病中の折、出席されました。「必ず肺がんに勝ってみせる」と、前日、力強くおっしゃっていました。お嬢様も枯れ葉剤の被害者です。今回お嬢さんに何かしえんできることがあるでしょうか?と枯れ葉剤被害者協会にききましたが、本人の闘病おを激励してほしいとのことで、支援隊からお見舞い金をおおくりしました。退役大将の心のうちは、どんなものか、と心配しています。
ご挨拶で、「遠く日本の静岡からくれた皆さんに、必ず応えるように・・このことを忘れないように・・」と述べていました。
証書を受け取った皆さんと撮った写真は、私には宝物になりました。一方で若人を応援しながら、まだ、若い人に負けずに勉強しよう・・・そんな気持ちもでてきました。

奨学金贈呈の記念撮影

宮尾会長からも、挨拶がありました。(要旨)

私どもの会が尊敬するファム・ティ・フィフィ先生が、「何時か私の美しい故郷を訪問してください」と声をかけて頂いて、既に3~4年が経過しました。
この度、私たち愛のベトナム支援隊は、初めてクアンガイ省を訪問することができ、クアンガイ省枯れ葉剤被害者協会のカイ会長初め被害者のお手伝いをされている尊い方々にお目にかかることが出来、嬉しく思っております。
(中略)
戦争中は、このクアンガイ省と日本は、縁のある地でした。1946年に、日本人の教官が指導したクアンガイ陸軍中学が設立されたからです。その22年後、恐ろしいソンミ村虐殺事件がおきました。ベトナム戦争中は、ここクアンガイでは、南北の激しい闘いがあり、多くの方々が亡くなりました。そのことも、本日ここにきた私ども13人は十分に承知しております。
平和な時代になっても、戦争の後遺症で苦しむ人たちの少しでも助けになりたいという強い思いを、全員が抱いてやってきました。
ほんの少ししか援助できないことを心苦しく思いますが、1年ずつ連帯を強めて、被害者のために役立っていきたいと思います。われわれの一人一人が、被害者の笑顔を心の中にもって、日本に帰りたいと願っています。(以下略)

懇談会の一部

ほんのわずかな時間で、生徒さんと懇談をさせてもらいました。生徒さんたちの近未来の目標は、前回までのブログにかきましたので、割愛します。

まず、北村修治さんが撮影された富士山と駿河湾の写真で、「4500キロ離れた日本から、私たちはやってきました」と、支援隊原点の地、静岡の説明を簡単にさせてもらいました上の写真で、チ君がもっている写真が、それです。北村修治さんは、この写真をたくさんやきつけて、ベトナムにもってこられました。「視覚に訴えるのが一番です」という修治さんの持論です。この写真で、まだ見ぬ日本をより身近かに、より具体的に感じてもらえたのではないでしょうか。

わずかな時間でしたが、懇談を
この話の中で、主として3点を強調させていただきました。
奨学金を受けた人のなかには、お父さんか、お母さんをすでになくしている人がいました。ご両親がご存命であろうが、なかろうが、「昔から”母の恩の深き事 大海還(かえ)って浅し”という有名な言葉がありますが、両親を悲しませない心が平和創造の原点であることをわかっていただきたい・・」ということ。
そして、2点目は、それに関連して、 桜田百合子さんという方の話をさせてもらいました。「皆さんが受けた奨学金は、日本政府のお金でも、日本企業のお金でもありません。日本の名もない人が出してくれたお金です。そのうちの一人、桜田百合子さんという人がいます。百合子さんは、10歳で父親を亡くし、働きながら通信教育で大学を卒業し、長野大学の教授にまでなった方です。昨年、病気で亡くなりました。その方のお金が入っています。だから、決して、逆境に負けてはなりません。がんばってください」
3点目は、「ここにいる人たちは、カイ会長に選ばれた人たちです。カイ会長に感謝してください。報恩というのは、自分が受けた恩恵を、次の世代に贈ることによって完成します。ですから、必ずしも日本人に返す必要はありません。次の世代の青年を大切にして返していってくれれば十分です」といいました。このブログに登場する名古先生も、不肖私も、奨学金の恩恵で育った人間です。そのありがたさは、身に染みてわかっています。とにかく、忍耐のうえに学業を成就してほしいと思います。
そして、最後に「今日は、ここに来た人と握手をして帰ってください。手の温かい人もいます。冷たい人もいます。柔らかい手の人もいます。ごつごつしている人もいます。みな苦労して来た人の手です。苦しくなった時、辛くなった時、この握手を思い出してください。私たちが日本に帰っても、皆さんが頑張る姿を想像しながら、皆さんの活躍を祈っています」Posted by Picasa

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