2009-07-04

良心の裁判(6)

日付が前後しますが、今回は、良心の裁判が行われる3日前の5月12日付けのベトナムニュース通信社の記事をご紹介しましょう。
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祖国戦線 枯れ葉剤訴訟を支持


ベトナム祖国戦線中央委員会は、5月11日、米国の枯れ葉剤メーカーに対する“国際人による良心の裁判”の開廷を支持して声明を発表した。
エージェント・オレンジは、ベトナム戦争中に枯れ葉剤としてアメリカ軍により撒布された。

声明の中で、同委員会は、民主弁護士国際協会(IADL)がイニシアティブをとって、5月15~16日の両日開催する裁判に拍手を送るものであり、この裁判が有毒な化学製品を使用した結果を検討し判決を下すものと信じていると述べている。

また、同委員会は、今年3月2日に、アメリカの化学企業37社に対して行ったベトナム枯れ葉剤被害者協会(VAVA)の訴訟の復活を求める嘆願書の評価すらも拒否した時に、すでにアメリカの最高裁は、アメリカの正義と、正義と人権を尊重するアメリカ人国民の精神を示す機会を逸してしまっていた、と強調している。
法廷風景(パリ市内)

ベトナム祖国戦線中央委員会は、各国政府、国際組織、非政府組織、科学者及び国際社会に、正義と補償を求めて闘う被害者を支えるために、真実を話し、実際的な行動を続けてくれるように呼び掛けた。

この機会に、著名なヴォーグエンザップ将軍は国際人による良心の裁判に書簡を送った。

その中で、「アメリカがベトナムで行った化学戦争により引き越された深刻で長期の結果の責任を、当該の化学企業に取らせるように判決を差し戻すことを希望する」と述べている。

ザップ将軍は、「裁判後に、世界の人々がベトナムの枯れ葉剤被害者に、精神的にも物質的にも、より多くの支援を与えてほしい」との希望を表明した。

ベトナム枯れ葉剤被害者全国協会(VAVA)常務理事のリュー・ヴァン・ザット弁護士は、「この法廷の判決が通常の法廷のように法的拘束力をもたないが、この法廷の判事らは国際市民の声、意見、良心を代表して、ので判決は大きな意味をもつ」と語った。

連帯を示すVAVAのリボン
1966年から1967年にかけて、アメリカ政府は、アメリカ国内外の強い抗議運動にもかかわらず、ベトナム戦争(1961年開始)中の化学剤の使用を増やすことを決めたと、ザット弁護士が説明する。

1967年に、バートランド・ラッセル法廷は、スウェーデンのストックホルムとデンマークのコペンハーゲンで2つの裁判を開き、米国の侵略とヴェトナムにおける化学兵器の使用を非難した。

ラッセル法廷の判決は、アメリカ国内だけでなく、世界中の多くの諸国で、広範にアメリカ政府反対の抗議行動を引き起こした。

強い国際世論によって、アメリカ政府は翌年から枯れ葉剤の使用量を減らし始め、最終的には1975年には有毒化学剤の使用を停止するまでになったと、ザット弁護士は強調した。(つづく)Posted by Picasa

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