2006-10-13

支援のあるべき姿を見た  鯉渕  梓 

(この原稿は、今回の参加者の一人鯉渕 梓さんが寄せて下さったものです)

私が枯葉剤に興味を持ったきっかけは、小学生の時に読んだ1冊の本でした。幼かった私は、平和な日本の現状しか知らず、その本を読んだときのショックはとても大きく、そして私も彼らの力になりたいと思ったのを覚えています。

大学生になり卒論を通して、枯葉剤についてきちんと勉強しようと思いました。たまたまネットで調べていたところ、この団体のことを知り、今回ツアーに参加させていただきました。


今回参加して思ったことは、何が真実で何が本当に必要とされているのか、それを自分の足と手と目を使って現実を見ることの大切さを身をもって実感したことです。このツアーには、本やネットからだけでは知ることのできない現実がありました。
支援をするとは、どういうことなのか?

ただ車椅子・補聴器など物資を渡せばいい、そんな簡単なものではありません。

初めて使う車椅子、その被害者の症状や環境によって気を付けなければいけないことが違うし、1歩間違えると凶器にだってなりかねません。
さらに、少しでも自力で歩けるようなら、なるべく筋力を落とさないためにも歩くようにと一言アドバイスもします。
補聴器も人によっては合わない人もいますし、貧しい彼らにとっては電池を買うのだって大変です。ですから、必ず寝る前には電源を切るようにと節約のアドバイスを。そして、その物資を渡して相手が喜ぶ姿を見た時に、初めて支援をしたといえるのだと思いました。

また、支援にもいろいろな形があることも学びました。
それは、音楽を通して生きることの喜びや希望を持つことができる心のケア。落ち込んだ気持ちの時、私は友人に会って、笑い楽しみます。気付けば心がすっきりして前向きな気持ちになれます。
笑うこと、楽しむことには、そんな風にさせるパワーがあります。

彼らも、私たちには想像できないような苦しみを抱えていると思います。生きていくことがつらくなることだってあるでしょう。

今回、おこなった音楽療法で、彼らにとって少しでも生きることの楽しさを感じてもらえたらうれしいです。あの笑顔をみる限り、そう思ってもらえたのではないかと思います。
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他にもこの10日間で感じた思いがたくさんあります。とても書ききれません。

最後に、このツアーに参加させていただいたことに感謝します。そして、これからもどうぞよろしくお願いします。 (筆者は、現在、大東文化大学 国際関係学部 国際関係学科4年生です)

写真1:ハノイの友好村で写真を撮る筆者。

写真2:ハノイ郊外の平和村で音楽療法の後、写真に収まる鯉渕さん。

写真3:1箇所の贈呈を終えて、また次へ。支援は休みなく続いた。筆者は一番左。

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